病気は薬毒が作る  (昭和二十八年)

  病気は凡て薬毒が原因である事は分ったであらうが、此患者の経過をみてもそれがよく分る。そうして浄霊をするや例外なく、嘔吐や下痢によって多量の排泄物を見るが、之こそ長い間服用した凡ゆる薬であるから、その臭ひでもよく分る。特に長年の胃病などは、量も多いので排除作用に相当時日を要するのである。之に就いていつも私は思ふ事は、之程簡単明瞭な事が分らないのは、不思議に堪えないのである。全く迷信の為頭脳が変質した為としか思えないのである。
  勿論、胃潰瘍は服んだ薬が原因であるから、薬を廃めて出血を見る間だけ流動食とし、漸次粥から飯といふやうにすれば、必ず治るのである。処がその理を知らない医学は、治そうとして薬を用ひるのであるから、治らないのが当然である。此様な間違ひだらけの医学に、一つよりない命を委せるのであるから、危険といふよりも寧ろ自殺行為といってもいいであろう。之程進んだといふ文化が、実は之程悲惨なる被害を受けなければならない現代の人間こそ、哀れなる生物といふより外に言葉はないであろう。
            薬で治らなかった胃病を医されて(本文省略)